
すぐれた工芸品であると同時に、長い歴史の中で信仰の対象として絶えず磨かれてきた京仏壇・京仏具。中でも仏像はその中心に位置し、人々の敬けんな思いを一身に受け止める存在です。実習授業は他の専攻と同様に、基礎から段階的に学習。手板への紋様彫りに始まって、自分の手、そして仏頭と、徐々に技法をレベルアップさせる課題に段階的に取り組みます。2年次後半から始まる自由制作は、学生が各自で彫刻したい仏像を決め、技法的にもより高度なものとなる応用段階。技術はもちろん、総合工芸である仏具工芸のつくり手として姿勢や、長い歴史で培われた精神などをトータルに学び、身につけていきます。

現代でも、まだ若い人も少なからずその美しい表情や佇まいに心ひかれる。その事実こそが、仏像の魅力、そして奥深さでしょう。ただし立体を彫るというのは、多くの学生が想像以上に難しいと声をそろえるところであり、「下書きはするけど、彫ればなくなってしまうし、やり直しがきかない怖さがある」など、頭の中に立体をイメージできるようになるまではとにかく練習。また「彫った部分を見れば、その時にどういう気持ちだったかがわかる」という学生もいるように、ものづくりに向かう姿勢や精神も大切。技だけを求めるのではなく、人間として成長することをテーマに取り組めば、先生の立ち居振る舞いから、きっと多くのことを学べるはずです。
仏像彫刻専攻2年生 青野 盛礼さん|愛媛県出身
穏やかで柔和な仏様を彫っていきたいです。
仏教の思想やお寺に興味があって仏像彫刻を専攻。今では仏像彫刻の奥深さに夢中です。修了制作では平等院の阿弥陀如来像を彫らせていただきましたが、今後も穏やかな仏様を彫っていきたいと思います。将来は仏像の工房で働きたいのですが、基礎を学んでから仕事に就けるという安心感がありますね。TASKの恵まれた環境で学べることに感謝しています。
教授|須藤 光昭 先生
伝統工芸士、京の名工
授業の中で彫ることに加え、気持ちや人間性の大切さを何度も学生に教えます。気配りができ正直にコツコツと取り組む学生は、必ず伸びていきますよ。
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(財)伝統的工芸品産業振興協会会長賞
「吉祥天女像」
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佐伯 祐(2年生)工芸士3級
山口大学人文学部出身