蒔絵専攻

蒔絵専攻

実習の概要

美しく輝く京蒔絵、その最高峰の技法を身につける。

蒔絵

つややかな漆塗り、そこに金や銀で描かれる蒔絵や箔(はく)押し。本校の蒔絵専攻は、京仏具の荘厳な雰囲気を演出する京蒔絵の技法を基本としています。蒔絵を描く土台となる「塗り」は、36にもおよぶ工程を持つ最高峰のもの。それだけに最初の1年をたっぷりこの「塗り」の修得に要します。2年次より、漆を含ませた筆で模様を描き、そこに金粉や銀粉を蒔いて完成させる「蒔絵」にも取り組みますが、塗りと同じくその技法はまさに多種多様。単純な紋様を描く課題から始め、徐々に高度で複雑な図柄に挑戦しながら技を修得します。2年次後半からは各自がテーマを決めての自由制作が基本。マンツーマン体制で指導を行っていきます。

実習のポイント

かかる手数の多さを上回る美しい出来栄えに感動。

蒔絵

「2年次までは、とにかく言われたことをこなすだけで精いっぱい。」多くの学生がそう語るように、蒔絵は本校の10工芸の中でもその工程数の多さは随一。また漆を扱うために常に温度・湿度に細かく気を配ったり、漆を磨く「研ぎ」では、まさにうす皮をはぐような繊細な作業が続きます。蒔絵に関しても、細かな紋様を描く際や、そこに金粉を落とす瞬間などは、息を止めて行うような緊張の連続であるなど、とにかく気を抜かず、根気よく続ける精神力が必要。ただ、「出来上がりの美しさには心から感動する」と学生が言うように、手を動かしただけの魅力があることも確か。個性あふれる斬新なデザインに取り組む学生の姿も多く見られます。

生徒インタビュー
矢野 広太さん

蒔絵専攻2年生 矢野 広太さん|工芸士3級|兵庫県立大学附属高校(兵庫県)出身

可能性を感じる蒔絵を通じて何かを生み出したい。
技法や組み合わせによって、無限の表現ができそうな蒔絵。その華やかさ、可能性を感じて専攻を決めました。将来的には、自分自身の制作だけでなく、顧客と職人を繋ぐようなプロデューサー的な仕事をしていきたいと思っています。TASKは10専攻もあり、学生の年齢層も幅広いので、いろいろな人と交流していると見識も広がりとても勉強になります。

先生からのメッセージ
テキスト

2005年に完成した「京都迎賓館」は、各国の元首や首相などをもてなす国の迎賓施設。その調度品制作に下出先生がその技を頼みとされて招かれ、当時の本校生も制作に携わりました。

下出 祐太郎先生

教授|下出 祐太郎 先生
伝統工芸士

この学校では学びたい気持ちさえあれば、様々な工芸に触れられます。これほど恵まれた環境は他にないと思うので、ぜひ意欲的に取り組んで欲しいですね。

学生作品

京都府知事賞

「竹秋草蒔絵文箱」
H158xW253xD157


久野 梢(3年生)工芸士3級
工芸高校(愛知県)

学生作品画像